Arduinoでレーザーカッターを自作してみる その2【ハードウェア編】

Arduinoでレーザーカッターを自作してみる その2【ハードウェア編】

こんにちはツボクラです。

もう半年以上前になりますが、昨年ArduinoとRaspberry Piを使ってレーザーカッターを作る記事の第一弾を公開しました。
フリーランスになってから時間も増えたこともあり、ついにレーザーカッターが完成したので今回は【ハードウェア編】と題しまして、レーザーカッターを完成させるまでの手順をご紹介しようと思います。

↓前回の記事はコチラ

電子回路の設計

回路図を理解する

まずはオープンソースで公開されている情報の中から、データシートを見てみます。
Arduino Megaでレーザーモジュールやモータードライバを制御しているようです。
部品数はそれほど多いわけじゃないですが、主要パーツ以外も全部描いてあるので少しイメージしにくいですね…。

ガーバーデータも覗いてみるとイメージしやすいです。
どことどこが繋がっていてーというのがある程度理解できましたね。

ブレットボード上で再現する

これを簡略化しつつ再現する形でまずはブレットボード上で回路を組んでみようと思います。

こんな感じですね。
X軸のモータードライバをD25/D22ピン、Y軸のモータードライバをD26/D23ピンでDIR/STEP制御します。
レーザーモジュールの出力強度はD4でPWM制御。
エンドリミットはD35/D37、ドアの開閉スイッチがD49です。

前回、公式サイトにあるファームウェアスケッチを書き込んだArduino Megaを接続して実行してみると…

回路の動作は問題なさそうです。

ユニバーサル基板に実装

ブレッドボードに組んだ回路を今度はユニバーサル基板に実装していきます。
先程は1軸分でしたが、今度はXYの2軸分実装します。

こんな感じで直感で実装しました。直感でやったので裏面で完結できず、表面にジャンパー線を追加しちゃってます・・・。

動いたのでOK!
レーザーモジュールやステッピングモーター、エンドリミットスイッチなどを取り付けるとこの様になります。

基板ケースを作る

せっかくなので作った基板を入れるケースを3Dプリントしておくことにしました。
むき出しだとショートとかの可能性も増えるので安全の為にも良いです。

サイズもばっちりです。

あとはケースにステッピングモーター用の電源(12V)を取るためのDCジャックを取り付けて基板と接続したら蓋を閉じます。

蓋はエンドリミットスイッチやケーススイッチを取り付けるピンヘッダと、レーザーモジュールを接続するピンヘッダ、ステッピングモータードライバとステッピングモーターに接続するピンヘッダ部分は外から抜き差しできるように窓を開けておきました。

レールを組み立てる

それではついにラスボスのレール部分を組立てます。
まずは必要なパーツを集めて並べてみました。

レール用パーツ

レールは少し高めだけどOpenBuildsのV-Slotシリーズがオススメ。

オープンソースハードウェアなので足りないプレート等はデータを元に3Dプリントしたりもできるのでありがたい。
基本は公式ストアから買うのが質もいいのでオススメですが、安さを取るならほどんどがAliexpressでも売ってたりします。僕はAliexpressでほとんど揃えました。

※価格のところの個数は必要数ではなく、あくまで販売単位の個数です。

名称 参考価格  備考 買った場所
V-Slot® Linear Rail 1mあたり $6 V型の溝がついたライナーレール。1本の最長は1.5mまでだった気がする。 20mm x 20mm http://bit.ly/2oqbJw1
Solid V Wheel™ Kit 20個セット $35 V型の溝に沿って稼働するホイールキット http://bit.ly/2n1QPU4
Smooth Idler Pulley wheel Kit 20個入り $31.90 アイドラープーリー(ベルト用滑車)のホイールキット。ベルトをレールに固定せずに http://bit.ly/2oO80or
偏心スペーサ6mm 20個セット $19.90 中心が偏っていて、片側のホイールを締め付けるのに使うスペーサー http://bit.ly/2n1N4y7
タイミングベルト GT2 5m 1200円 GT2(2mmピッチ)のタイミングベルト http://amzn.to/2nLpgf1
タイミングプーリー 20歯 6個入り 1050円 タイミングベルトに合わせて2mmピッチのものを選ぶ。この歯数によってスピード・トルクに影響が出るので歯数はお好みで。 http://amzn.to/2nvRQPC
ティーナット M5 25個入り $3.50 ベルトやプレートを固定するときに必要なティーナット http://bit.ly/2n1Hufa
低頭ネジ M5 x 6mm 1個 $0.10 ベルトをレールに固定するときに必要な6mm低頭ネジ http://bit.ly/2nOt6W6
低頭ネジ M5 x 8mm 100個入り $10.99 プレートやコーナーパーツを固定するときに必要な8mm低頭ネジ http://bit.ly/2ntViu7
アイドラープーリープレート 1枚 $3.75 アイドラープーリー(ベルト滑車)用のプーリーをレールに固定するプレート http://bit.ly/2oqnR0d
モーターマウントプレート 1枚 $4.50 ステッピングモーターをレールに固定するためのプレート http://bit.ly/2n1LWdT
Gantryプレート Universal 1枚 $7.95 可動部等に色々物を固定して動かすための大きめのプレート。大きいものを載せなくていい場合は↓のプレートで良い。 http://bit.ly/2nOqKXA
Gantryプレート 20mm 1枚 $4.50 可動部等に色々物を固定して動かすための小さめのプレート。割と重宝する。 http://bit.ly/2oqmZZA
90度インサイドブラケット 10個入り $5 コーナー用レール内に入れて90度に固定するブラケット。角度の精度は高くないから場合によっては↓の方が良いかも? http://bit.ly/2oy2LtY
90度キャストコーナー 1個 $0.75 レールにネジで固定するコーナーパーツ。ティーナットが必要なのと、低頭ネジじゃないとぶつかるので注意。今回は使ってないけどお好みでどうぞ。 http://bit.ly/2oqqgs0

電子パーツ

前回の記事と重複する部分もありますが、電子パーツ側もまとめておきます。

名称 参考価格  備考 買った場所
Arduino MEGA 2560 1個 2600円 互換基板でもなんでもOK(なはず) http://amzn.to/2oPXehQ
Raspberry Pi3 Model B 1個 5330円 新しいモデルのほうが処理が早くてストレスがない。 http://amzn.to/2oAUTYs
NEMA 17 Stepper Motor 1個 $16.49 200 Stepのステッピングモーター。DC 12-24V/1.7 A http://bit.ly/2nLyXde
A4988(ステッピングモータードライバ) 5個で1000円くらい 過電流等で割と頻繁に焼けるので、多めに買っておくのが吉。 http://amzn.to/2oNQD7r
5W 青色レーザーモジュール 1個 $199.21 5Wの強力なレーザーモジュール。レーザーは大変危険なので取扱注意!保護メガネ必須です! http://bit.ly/2o1VxAG
レーザー用保護メガネ 1個 $1.87 レーザーが直接目に入ると一発で失明します。レーザーを使用する時は保護メガネ必須ですよ! http://bit.ly/2nO1UoR
エンドリミットスイッチ 1個 $0.44 ホーミング(自動ホーム位置合わせ)する時に必要なスイッチ。レールが範囲外に行こうとして壊れるのを防いでくれる。 http://bit.ly/2opXI1Q
12-24V 8A ACアダプタ 1個 2100円 ステッピングモーター1個あたり1.7Aなので8Aくらい欲しい。ちょっと作業中にショートしただけで一発で壊れるので、複数台必須。沢山壊した(涙) http://amzn.to/2oqFGN9
非常停止押ボタンスイッチ 1個 788円 モーターに負荷がかかったり基板が燃えそうになった時に緊急停止させるボタン。かなり重宝する。あとロマン。 http://amzn.to/2oqHN3x

なんともパーツ数多いですね。
こんなに色々買いまくってたら、本家の製品版買ったほうが安いんじゃないかという気もしますが・・・、
いやしかし!今回は1から「自分で作る」ことに意味があるので、お金も時間も気にしたら負けです!(笑

その他のパーツ

レーザーカッターの足の部分などのアクリルパーツは、公式サイトでレーザーカッター用のパスデータが公開されているんですが、レーザーカッターを今から作ろうとしているのにレーザーカッター用のデータ形式で配布するとかどれだけ鬼畜なんでしょうか…。
仕方がないのでレーザーカッター用のデータをもとに3Dプリント用データを作り、3Dプリンタで出力しました。

作った3DデータはThingiverseにアップロードしたので、必要な方はこちらからダウンロード下さい。

レーザーモジュールが公式と違う種類のものを買ったので、固定用にオリジナルパーツを3Dプリントして作りました。

組み立て

それでは組み立てていきますが、ちょっと全部説明すると長くなるのである程度端折っていきます。

ステッピングモーターとプレートをM3ネジで固定して、

レール同士をつなぎ合わせて、

全部ネジ止めしていけばほぼ完成!

あとはケーブルの取り回しを考えてケーブルチューブやメッシュチューブで束ねたり、エンドリミットスイッチをグルーガンで固定しておく。

動作テスト

早速動くか試してみましょう!

動いた!
写真(ラスターデータ)も試してみました。

素晴らしい!これ僕のプロフィール画像ですね。
元絵はこんな感じ。

5mm厚のベニヤ板くらいならカットも可能でした。


SmartLaserMiniのソフトの設定で、3~4回くらい同じ場所を重ね切りしないと貫通しませんでしたが。
もっと出力の高いCO2レーザーカッターとかだと透明なアクリルや分厚い木材でもぶち抜けるようです。
CO2レーザーもちょっと気になりますね!

ファン付きケースが欲しくなった

やってみて気づいたんですが、レーザーカッターを動作させてると焦げ臭くてたまったもんじゃないんですよね…。
それならファン付きのケースも自作じゃ!ということで作ってみることにしました。

・・・と思ったんですが、よく考えたらケース作ってもそれを置く場所が無いなぁと思いました。

設置台から作った

なのでまずレーザーカッターを設置する為の台から作りました。

ジョイフル本田のオンラインショップでテーブルとケース用に

  • 2×4材
  • 900mm x 900mmのシナ合板
  • 20mm角材
  • 5.5mm厚MDF板
  • 赤色アクリル板
  • 丁番、取手、ネジ等

色々購入しました。
さて肝心のケースも作っていきます。

ケースを作っていく

  1. 木材をサーキュラーソー等で必要なサイズにカット
  2. 角材でベースを作ってそれにMDFをネジ止めして組み立て
  3. 背面にケーブル用・排気用の穴を開ける
  4. テーブル背面に排気用のファンをネジ止めして、家に転がっていた洗濯機用のホースでケースと接続
    ホース用のコネクタは3Dプリンタで出力したよ。ホースはそのまま窓から外へ。
  5. 丁番や取手をつけてフタを作る。フタには覗き窓を開けて赤色アクリル板を貼っておく(青色レーザー対策)
  6. 内部にライトアップ用のLEDテープを貼る
    LEDテープ余ってたので貼ってみたら暗闇で赤く光ってカッコヨイ感じになりましたけども!
  7. 床が焦げないようにアルミホイルを敷いて、材料を浮かしてカットの質を上げる為に業務用焼き網を設置
  8. 完成!

まとめ

これで我が家にも念願のレーザーカッターが配備されました!
途中から何故かテーブル作ったりしてゴールを見失っていた感じはありましたが、最終的には納得の行くものができたと思っています。

オープンソースのおかげで、製品のレーザーカッターを買わなくても自分でパーツを買い集めて1からレーザーカッター手作りすることができるなんていい時代です。
SmartLaserMiniのデータを公開して下さってるSMART DIYsさんには感謝ですね。

今回、かなり突貫制作だった部分が多いので全く同じという訳には行かないと思いますが、同じようにレーザーカッター作ってみたいと考えている方は是非この記事を参考にしてみて下さい。
あと他に欲しいのはCNC(切削加工機)なんですが、CNCはレーザーカッターと機構が近いので今回作ったレーザーカッターをそのまま使いまわせるんじゃないかなぁと考えてます。
作るための材料はもう購入してあるので、そのうちそちらも挑戦してみたいですね。

最後までご覧いただきありがとうございました!

Comments ( 2 )

  1. [はてブ] Arduinoでレーザーカッターを自作してみる その2【ハードウェア編】 | TsubokuLab – ツボクラボ | WEBで何かつくるよ
    […] Arduinoでレーザーカッターを自作してみる その2【ハードウェア編】 | TsubokuLab – ツボクラボ [Raspberry Pi][Arduino][レーザー] […]
  2. Replykobataisyou
    はじめまして。 現在CO2レーザー加工機を自作していますが、CNCソフトはMach3を考えていたのですが、 コントロール基板はUSB接続できないので、他の方法は無いかと思っていました。 SmartDIYsさんのソフト「FABOOL Software」は装置パラメータを設定する項目が無いようですが、 Tsubokuraさんはどのようにして自作機に使用されているのでしょうか?

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